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試乗きろく スバル エクシーガ 2.5

エクシーガなんてただの失敗作だと思っていた。インプレッサ(WRX)は無理でもせめてレガシィにしたいけどミニバンを求める家族の声に抗えないお父さんが妥協して買うのを見込んで、レガシィっぽい形状のミニバンを作りました、というふうにしか見えない。結果できたものは、レガシィを縦に伸ばしたような壊滅的にかっこ悪い形状、ミニバンと比べるとボンネットがしっかりあって取り回しが悪い、室内もミニバンほど広くない、何の取り柄もない中途半端な物体。乗っているだけで周囲から同情の目で見られてしまう車。私的「The worst estate cars of all time」のトップ5にランクインするくらいカッコ悪い。発売当時の電車内広告のコピーも最悪にセンスがなかった。

けど、147が入庫中でアシがないことを高圧的に話したら、心優しい知人が「どっ、どど、どうせしばらく乗る予定ないし…」と、少しの間貸してくれた。世の中、いい人っているんだなぁ。そして、説明を受けつつ乗ってみて、その存在意義がなんとなく分かった。その記録に。

中途半端だと思っていたが、乗ってシートポジションを調整している時点でその存在意義が分かった。なぜか助手席までもが電動となるシートを一番下まで下げて、膝裏側を少し持ち上げてやると、スポーティとは言わないけれど全く違和感のない乗用車ポジションが実現できた。なるほどこれならミニバンを毛嫌いする層でもとっつきやすい。それでいて天井は高く、後部座席も広く、荷物がいっぱい積めて、7人乗ることもできる、そんな車が200万円台で買える。それってスゴイかもしれない。ただ設計自体はヒップポイント高めのミニバンスタイルで乗る前提らしく、シートを下げすぎるとメーターの下の方が見づらい、かといってチルトを下げると膝に当たる(上げてもまだちょっと膝に当たる)、フットレストの角度が寝すぎていて違和感、目の高さに巨大なドアミラーがあって右前方視界が悪い、など色々無理が出てくる。うーん。でもシートは、座面の前後長があと一歩ということを除けば至って良好。アームレストとか、ドア内張りとか、細かいこところに目を向けなければ質感も安っぽすぎて死にたくなるとこはない。価格を考えたら文句を言う方が間違っている。ペダル配置・角度は至ってふつう。アクセルの右に少しスペースがあるけどそこまで寄せなかったのはなぜか。しかしフットレストが、角度だけじゃなく位置も良くない。センタートンネルが出っ張りすぎて、右に寄っていて違和感。このへんはAWDだから仕方がないのかも。

そして走り出す。アクセルをかる~く踏んだだけでドン!と加速して、2.5リッターエンジンの力強さに驚く。というかアクセル操作がシビアすぎてスムーズに発進できない。…と最初は本気で思ったけど、どうやらアクセル踏んでから車が実際に動き出すまでにタイムラグがあるので、最初に乗ったときは、アクセルを少し踏む→動かない→動き出すポイントまでじわーっと踏み増す→一瞬遅れて車が加速開始したときにはちょっと多めに踏んじゃってるから強めに加速、ということが0.5秒くらいの間に起こっていたらしい。それに気付いてからは、アクセルをそっと踏んで、加速が始まるまでそのまま待ってやると、スムーズに走り出せることに気付いた。CVTのせいなのか電スロのせいなのか何なのかは知らない。

この車はCVT特有の違和感があまりないらしい、とオーナーから聞いたが、実はCVTにちゃんと乗るのは初めてなのでよく分からん。少なくとも違和感はない。軽くアクセルに足を置いているだけなのに、タコメーターが一定のままでスーッと気持ちよく加速していくから、法定速度なんてあっという間に到達してしまう。当然シフトショックもないわけだし、なんて安楽な移動手段だろう。動力性能も十分。しかし、パドルシフトに手を掛けてグッと踏み込んでみると、ガァァーと勇ましいエンジン音が響くだけで、全然加速していかない。いや、加速はするんだけど、加速「感」がない。なんぞこれ。実用域がパワフルで扱いやすいとか、フラットトルクを褒めるべきなのかもしれないが、少なくとも回しても面白くない。回しても何の意味もない。低回転で、低回転の割に力強い走りを楽しんで、燃費走行を心掛けるしかない。けどその燃費も街乗りで9.9km/l、高速や田舎道巡航を併用してもやっと11km/lという、今どきの車としては残念な数字(カタログ値は10・15モードで12.6らしい)。AWDだし7人乗りミニバンなんてそんなものなのかもしれないが。

そういうわけで、「S」と「S♯」とダイヤルで切り替えられるが、エンジン音がうるさくなってエンブレが強くなるだけ、という印象。そして、シフトレバーを倒してマニュアルモードにし、パドルシフトを操作してみると(シフトノブは+と-が逆で使いづらい上に、アームレストを上げないと操作しづらい位置にあるので、基本使わない前提なのでは)、驚愕の結果が…!アクセルを一定にしてパドルの「-」をパチパチ操作すると、エンジンの回転数が、ブーン…ブィィーン…ガェァァァ…と即座に変化する。それだけ。タコメーターの針とエンジン音が変わるだけで、加速感も何も変わらない。CVTだから当然シフトショックなんてものもない。そもそも低回転でも力強いから、シフトダウンしなくてもアクセル踏めば踏んだだけ加速する。これって操作する意味あるの?

ただ「D」レンジでもパドル操作すると一時的にギア比を変更できるから、下り坂とかでハンドルから手を離さずにパチパチするだけでエンブレを自在に効かせられるのは便利。ただそれだけ。放っておくとまた勝手にDレンジに戻る。手動で強制的にDに戻したり、パドルだけでマニュアルモードになっている時間をコントロールできたら便利なんだけど、できるのかどうか調べてないので分からん。

ふつうに市街地とか高速とか走っただけなのでハンドリングとか知らん。けど背高ミニバンみたいな不安定感は一切ないし、1名乗車や少ない荷物でもしなやかな足で乗り心地良いし、偉そうに言うとなんか良くできた車な感じがする。ロックtoロック3回転オーバーのステアリングも、街中で乗るには違和感ないし、パワステが軽すぎてオモチャみたいなんてこともないし、ミニバンとしてはロングノーズの最小回転半径5.5mは、ボディサイズのわりに取り回しが良い印象。むしろ147が小回り利かなすぎて、今後何に乗っても「取り回しがいいなぁ~」としか思わないだろう。

ところで、評判が良いんだか悪いんだか分からないアイサイトだが、ふつうに運転している分には警告音が出ることもないし、万一のときに多少なりとも被害軽減できる可能性があるのならあって困るものでもないだろう。ただ、少し前に左折しようとしてる車がいて自分が直進したいとき、左折車がほぼ左に消えて進路がクリアになるかどうかのタイミングで接近すると、自分的に車間(というか左サイドと前車のケツの距離)が十分にあっても毎回必ずピピピピと警告が鳴る。一度なんか、タイミング的にどう考えても行けるだろという状況だったのに勝手に急ブレーキを掛けられて、「おい勝手にブレーキ掛けるじゃねえよ!」と車を叱りつけたこともあった。後続車も「なに急にブレーキ掛けてんのこいつ」という感じだっただろう。追突されたらどうすんだという。おそらくアイサイトさんは、前方の障害物が横方向に移動しており、自車がその場に到達するまでには障害物が自車の進路から自ら外れる、ということは分からないのだろう。ただこういう状況って、前方の左折車が全く予測できない理由で急に停まったり、あるいはなぜか急に後退してきたために進路がクリアにならず、ハンドル操作でも避けきれなくて左前方がガリッ、ということだって十分に考えられるので、安全を考えるなら進路が100%クリアになるまで警告し続けるのが筋だろう。現実的かどうかはさておき。

レーダークルーズコントロールは、高速巡航だけじゃなくトロトロ進んでなかなか止まらない渋滞でも使えて超便利。と言いたいけどそこまで機械を信頼できない古い人間にとっては逆にハラハラするだけ。前の車が停まると自動的に完全停止までしてくれるけど、そのままフットブレーキ踏まずに一定時間(数秒?)経つと警告音とともにブレーキが解除されてクリープ現象で再び動き出すという恐怖の機能付きだから、楽すぎて注意散漫になってしまったら…と思うと恐ろしくて使えない。まあでも追尾なしのクルコンは交通量の多い高速道路では全然使えないから、色々な速度の車が入り乱れて走る京葉道路なんかを走ってみると、便利な時代になったなぁ、としみじみ思う。

どうしても許せないのは、アイドリングストップ。止まるときは非常にスムーズにストンと落ちるのだが、再始動が毎回、キョコココブォンブルブル…って。冷間時にふつうにエンジン掛けるのと全く変わらないクランキング(というか、セル音)の長さ。そして、マツダのディーゼルよりも酷い振動。ボクサーエンジンだからだろうか。知らんけど。都内で赤信号の度にこの振動を味わっていると、ガタガタうるさい貧乏車に乗っているような、とても残念な気分になる。エアコン使ってるときだと停止後長くても10秒くらいで勝手に再始動するし、そうまでして燃費稼いで何が楽しいの?しかもそこまでやってリッター10kmとか、バカなの?という。世の中のほとんどの人は、環境のためとか思ってないよ。お財布のためだよ。微々たる燃料代をケチるために却って貧しい気分を味わうとか本末転倒。ファッション感覚で「環境のため」と言いたい人も、自分が貧相な気分を味わってまでそうしたいとは思わないでしょ。

それに、クランキングが長いということは、再始動に時間が掛かるということだ。アクセルを踏んでから動き出すまでの謎のタイムラグと合わせると、ブレーキを離してから動き出すまでが、ものすごく遅い。かったるい。(左足ブレーキの場合で)アクセルを早く踏み過ぎると発進がギクシャクするし、アクセルを深く踏み過ぎると急発進になるだけで素早く動き出してはくれないし。交差点で右折待ちのときとか、一瞬停まってすぐ動き出すときにアイドリングが止まっちゃってすぐ再始動となると、振動は大きいしタイムラグはあるし燃費には悪影響だしで、なんかもう色々と残念な気分になる。アイドリングストップは一定以上ブレーキを踏み込んでいないと機能しないので、乗ってるうちに、車体は停止しているけどアイドリングが止まらない微妙なブレーキの踏み加減で、一時的にアイドリングストップをキャンセルする技術がいつのまにか身についてしまう。けどブレーキをしっかり踏んでいないと後ろから追突されたときに動いちゃって危険なので、よい子は絶対に真似をしてはいけません。アイドリングストップはボタンひとつで解除できるから、最初からカットしておくのが吉。それもエンジン切って再始動する度にONに戻っちゃうのがまたストレスなのだが。

あれ、書き出した時点では褒める記事だったつもりがネガの方が多くなってしまった。しかしよっぽど不人気なのか、街中を走ってても同じ車とすれ違うことがほとんどない。ましてボディカラーまで同じとなると、もし見かけたら全力で手を振っちゃうレベル。けど、一週間ほど乗り倒したけど、いい車ですよ。私は買いませんが。

あ、もうひとつ話題があった。仕事の関係で時々会う今どきの若者(高校生男子)。いつも147を見ても全く何の反応も示さなかったが、借り物のこの車を見るなり「あ!車、エクシーガじゃないですか!どうしたんですか?」だって。


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【撫】撫肩号(ナディ)
【ミ】ミロス


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