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試乗きろく マツダ デミオ

発表のときから気になっていたデミオに試乗することができた。しかもXD(ディーゼル)と13S(ガソリン)の両方。のでその記録(試乗したのは1月)。

アクセラはカッコ良すぎる公式フォトに比べて実車がいまいちパッとしなかった(キレイにまとまりすぎてなんだか地味?)のだが、デミオは写真で見たそのまんまという印象。アテンザ、アクセラと同じように従来のFFと比べて前輪の軸が前に大きく移動して、今どきのFFコンパクトとしては異様にボンネットが長いことが、かえって販売に影響するのではないか(コンパクトカーにしては鼻先が長くて取り回しが悪そう、その分室内が狭そう、と感じる人がいそうなので)、と余計な心配をしていたりしたけど、見た感じ・乗った感じではまったく違和感がない。先代からまんまキープコンセプトという感じだ。車興味ない人から見たら先代とほとんど違いがわからないかもしれない(それは言い過ぎ?)。が、長いボンネットを持つ流れるようなフォルムと、ころんとした丸っこいコンパクトカーの佇まいをよく高次元で融合させたものだと感心せずにいられない。アテンザ(ややバランスが破綻気味なほどアグレッシブ)、アクセラ(まとまってるけどちょっと大人しくなりすぎ)を経て、マツダデザインがついに辿り着いた境地、とか言うと大げさだろうか。

ただ、公式フォトを見た限りでは、内装デザインが気に入らなかったんだよね。運転席両側に左右対称に配置されたエアコン吹出口とか狙い過ぎで野暮ったいし、対してスッキリしすぎて味気ない助手席側のダッシュボード。真ん中にどーんとタコメーターというのもちょっとオモチャっぽい。しかし、いざ実車に乗ってみると、180°印象が変わった。質感高すぎる!!とても200万円未満のコンパクトカーとは思えない。無駄に革(合皮だけど)のダッシュボード正面ラインやエアコンパネルの左右のパッド部分とか。どっかヨレてるんじゃないかとハラハラするのであまりまじまじと見たくない手縫い感に溢れたステッチとか(手縫いかどうかは知らない)。これだけでもう「買い」でしょ。エアコン吹出口も、ホコリたまると掃除しにくそうだけど実際に見てみるとなかなか良いデザイン。あと、本革ステアリングの触感が最高。純正で気に入るデザインのステアリングってなかなかないのだけど、これはデザイン・質感・握り心地ぜんぶ好きかもしれない。

個人的にはたとえどんなにデメリットがあろうとレザーシート派なのだが、レザーシートは色が白系しかないというのがイカンと思う。汚れが気になるとか、イメージに合わないって人絶対いるでしょ。今後マイチェンや限定車で違う色の設定が出てくるに違いない(「黒は追加料金」商法とか)。しかし、試乗車のXDは布シートだったが、これの出来が非常に良い。ネットのインプレでは「柔らかめ」と書かれていたが、そんなに柔らかいかなぁ。レザー派の自分でも、これだったら布シートでいいやと思えてしまう。アクセラと骨格が共通でサイズ感も十分らしいが、全体的な出来が良すぎて(もはや欧州車に迫るレベル?)、唯一、座面の前後長の不足が特に気になってしまった。こればっかりは、身長150cmかそこらの人でもぴったり座れる設計にしなければならないという縛りのある日本車としては仕方がないことだ。欧州車ばかり乗ってきた自分としては、しっかり深く座っても太もも裏側のサポートが途中で切れてしまう点が気になってしょうがない。試乗だけなら少し乗れば気にならなくなるが、逆にオーナーとなって長く乗っていると絶対にまた気になり出すポイントだ。ゆうてそんな長身でもないのだけど自分、180cm以上の人とか、みんな気にならないのだろうか。この点は欧州車の圧勝だが、欧州車ほど座面の前後長があると、小柄な女性は膝裏までぺったりシートが触れてしまって逆によろしくないことはよく言われているし、実際に体験した人から聞いて理解している。ワンサイズのシートで両方の需要を満たすには、座面の先を伸ばせるデザインにするしかない(最近見ないねそういうシート)。

さて、走りだす。まずはディーゼルのXD。ふつうにアクセル踏んだだけなのに、ぐわっと車が前に押し出される。トルク感がマジでスゴイ。1500回転くらいから急激に盛り上がる加速感は、とてもコンパクトカーのそれとは思えない。内装の質感ともあいまって、ワンランクもツーランクも上の車格の車に乗っているようだ。ボディサイズは大きく感じないけど、これは気持ちのゆとりにつながる。がしかし、マニュアルモードで低いギアでぐわーっと引っ張ってみると、トルク感がスゴイのはほんの一瞬で(というか山がスゴすぎるから余計にそう感じる)、3000回転も回らないうちに明らかにトルクがスカスカになるのが分かる。回転の上昇も鈍い。アテンザのXDはとてもディーゼルと思えないほどスムーズな回転の伸びと自然なトルクカーブが衝撃的だったが、それと比べると、ああディーゼルエンジンなんだな、と思ってしまう。この点はMT車だとトルク特性がぜんぜん違うようなので、もっと自然なフィールにまとめているのかも。MTの購入を検討している人はMTを試乗してみる必要がありそうだ。まあディーゼルって本来ぶん回すものではないのでこれが正しい姿だと思うが。しかし振動や音はアテンザよりも更にディーゼル感がない。不思議なものだ。

トルコンATだが、シフトアップのタイムラグは及第点。先代デミオの最低最悪だったATとは比べるべくもない。ショックも少ない。特にシフトダウン時に自動的に回転数を合わせてくれるの(スカイアクティブになってからついたらしい)には感動すら覚えた。まるで2ペダルMT。DCTのレスポンスやダイレクト感と比べてはいけないだろうが、シングルクラッチの2ペダルMTを完全に超えているかもしれない。パドルシフトのクリック感もまあまあ。けどマニュアルモードで走ってると60km/hそこそこでは4速までしか入ってくれない。これはアテンザのXDも同じだった。理由はアテンザと同じだろうか?効率とかそういうのは置いといてこまめなシフト操作を楽しみたいなら6MTを選ぶしかないだろう。

ひとつ気になったのは、アイドリングストップ機構(i-stop)。ブレーキを離すとセルの音が分からないくらい即座に掛かって、左足ブレーキで乗る自分でも全く不満のない復帰速度だが、さすがにディーゼルだけあってか、再始動時の振動がでかい。試乗は田舎道だったから気にならなかったが、停車してばっかりの混雑する都会で乗って発進のたびにこれが来るかと思うとちょっとやだなーと思う。燃費とか環境とか気にしない人ならi-stopをオフにした方が吉かも(オフに出来るかどうか知らないが)。

次に、1.3のガソリンエンジンに乗り換え。走り出した感じとか音とか、ディーゼルとまるで差が感じられず(鈍すぎ?)、そのことで逆にディーゼルの出来がいかに良いかを実感させられた。しかし、幹線道路に出てマニュアルモードで加速すると、全然別物だと分かった。当然ディーゼルのようなトルクの盛り上がりはないのだが、その代わり滑らかなトルク感でぐーんとスムーズに上まで回って、個人的にはこっちの方が気持ちいい。絶対的なパワーはないけれど、非力なエンジンが無理して回ってるというようなうるさい感じもなく。トルクは違っても最高出力はそんなに変わらないし、回して走るならディーゼルと比べても力不足は感じない。またディーゼルと違って、マニュアルモードで操作すると60km/h未満の巡航でも普通に6速まで入るし(実際に効率がどうかは置いといて、マニュアルモードでも低回転でエコ走行をしてます感はしっかり味わえる)、減速時25km/hくらい出ていても1速まで落とすことができた。ものすごく無駄かもしれないけど自分で変速操作を楽しみたいのならこっちの方が断然良い。パドルシフトは別になくてもいいや。今回のデミオはディーゼルありきで、1.3のガソリンなんて法人向けとかボトムレンジの価格を下げるためのオマケくらいに思ってて全然期待していなかっただけに、ガソリンエンジンの方が気に入ってしまった。

アイドリングストップからの復帰時も、ディーゼルと比べると明らかに振動が少ない。軽自動車でアイドリングストップが付いてる車を街で見ると(乗ったことないので外から見た限りでの印象)、発進のたびに「キュコココバビィン!」と安っぽくて長いセル音と貧弱なエンジン音を響かせてて、言っちゃ悪いけどそうまでして経済性を追求して人生楽しいの?とか思ってしまう自分だが、これなら我慢することなく燃費を向上させて財布への負荷を減らし、同時に環境へ配慮してます感をアピールできる。営業の方に聞いた話だと、ディーゼルは確かに燃費も良いし燃料代も安いが、10万km乗ってもガソリン車との車両価格差をペイできないらしい。だからディーゼルを選ぶ人は「走りの楽しさ」で選んでいるという。だったら個人的にはディーゼルを選ぶ理由がひとつもない。ガソリン車の方がむしろ走ってて楽しい。ディーゼルの方が価格が高くプレミアム感を出しているのは、国内でのクリーンディーゼルの目新しさを突いたマツダの販売戦略であり(軽自動車の高級グレードが売れているちょっと頭おかしい国・日本でしか成り立たないことだが、ほんとうまい。感服する)、ディーゼルは本来経済性こそが第一義だ。低速トルクが豊かなのも、車を操ることを楽しむよりも、街中での扱いやすさや、安楽にクルージングするときに活きてくるもので、本当の意味で「走りを楽しむ」のなら、ガソリンしかないでしょう!!と強く言いたいけどこういう価値観を分かってくれる人はほとんどいないに違いない。実際買うなら両方ともMTで乗り比べないと判断できないが。

乗り心地は至って良好で、というか、マツダらしく(国産車らしくなく)欧州車のようなしっかりとした足回りで、適度な硬さが心地よい。フワフワの国産車に乗り慣れた人は硬いと感じるだろうが、ところが、その上下動がとてもしっとりとしていて、高級感すら感じる上質な乗り味。車重の軽いトーションビーム(←先入観)の5ナンバーコンパクトとはとても思えない、重厚感とでもいうか。試乗だけなのでコーナリング時にどうとかそういうのは分からないが、時代は変わったんだなぁと。ただ、XDと比べてガソリン車の方が突き上げが強く、ゴツゴツした感じがした。試乗車のタイヤサイズがディーゼルは16インチ、ガソリンは15インチだったのかもしれないが(乗ったくせにちゃんと確認してない)、だとしたらなぜ16インチの方がしなやかなのだろうか。車重の違い?それとも単に気のせい?

ところで、新型デミオのキモとも言える、ペダル配置は?正直、自然すぎて乗ったときも運転中も何も感じなかったが、降りる前にやっと思い出して、アクセルペダルの位置を改めて確認してみると、確かに、右奥のいい感じの場所にある。左右位置はともかく、コンパクトカーでここまでアクセルが「深い」車は記憶にない。足元スペースの余裕はかなりものもだ。なるほどねー。こんなん乗ったら右ハンドルのイタフラコンパクトなんてゴミすぎてもう乗ってられませんわ。ちなみにブレーキペダルの位置・大きさは左足ブレーキでも違和感のないものだった。よく考えたら右足ブレーキ試してないや…。ホイールベースを80mmも延長して、それを全部前席のスペース確保に注ぎ込んじゃったマツダの心意気、高く評価したい。コンパクトカーなんて基本1人かせいぜい2人乗車がほとんどでしょ(7人乗りミニバンですら1人で走ってる時間が大半なのが実情だろう)、限られたスペースなら前席の快適性向上に役立てるのが当然。3人以上乗ることが多いんだったら大きい車買えば?という開発者の声が聞こえてくる。後部座席は座ってみていないが、絶対に期待できない。なぜなら、運転席後ろに座ったディーラーの担当者さんがモゾモゾする膝の動きがはっきりと背中に感じられたから。試乗中に後部座席の狭さを的確に伝えてくれるこの担当者さん、只者ではない。

あとは…上級グレードに付いてくるヘッドアップディスプレイみたいなやつ。ハイテク装備だが、メーター周りのデザインともあいまって、かえってオモチャ感が増してる気がする。そして試乗中一度も見なかったことに後から気付いた。これ、要らないよね。そんな感じで終わり。

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